時間術の本はたくさんありますが、時間を単なる数字として積み上げるのではなく平面でとらえた、とてもためになる本でした。
時間の話でよく言われるのは、「隙間時間を利用しよう」とか、「タスク管理をして効率あげよう」とか。
隙間時間を利用してびっちり埋めても埋まらない何かを感じたり、タスク管理にハマって手段と目的が逆転していたり、結局こなせなくてメンタルがダウンしたり、、、時間管理あるあるです。
この本を読んで、「そうか、時間を線として捉えるのではなく、面として捉えるんだ」と学びました。どういう事かというと、”集中力×時間=仕事量(パフォーマンス)”と考えるのです。集中力がなければ、いくら時間があっても何もできない、しかし、集中力が高ければ、少しの時間でも、思っていた以上の仕事量をこなすことができる。当たり前のことですが、この概念は、今まで意識が薄かった。
では、集中力が高い状態はいつなのか?どうやって作り出すのか?
集中力は脳のパフォーマンスと深い関係があります。朝起きて2〜3時間が最も集中力が高いとか、運動後はこの朝の2〜3時間と同じ状態になるとか。私たちは、なんとなく自分の集中力の無さを自分の無力さに置き換えてしまうのですが、生理的に捉えて、集中力の高い時間帯をうまく使えばいいのです。努力で集中力を補おうとするのは得策ではなく、メカニズムを知って、うまく利用すればいいのです。(ある程度、集中力を養うことはできますが)
例えば、私は、朝起きたら、朝風呂に入り、身支度を整え、洗濯、朝ごはんを準備して食べ、ゴミ出しや雑事をこなし、掃除をし、晩御飯の準備をちょこっとして、、、といった感じでルーチンができていました。起きてからの2〜3時間を、その後ゆっくり仕事ができる環境づくりに費やしていました。起床後2〜3時間が最も集中力が高い時間帯だとすると、そのゴールデンタイムを準備に使ってしまっていて、本来、パフォーマンスを発揮したい仕事は、集中力が落ちてから取り掛かっていたのだとわかりました。しかも、仕事はじめは、メールやチャットなど連絡のチェックと返信というあまり集中力を要しない業務に使っていました。そして、最もパフォーマンスの落ちる午後に、じっくり文章を書いたり、企画を練ったりしていたのです。結局、時間だけを費やし、納得のいく仕事ができていなかったという体たらく、、。
と、こんな気づきをたくさん得られる本です。うまく休憩時間を取り入れることの大切さ、脳をリセットする方法や、多くの仕事術も学べますよ。
読後、朝の時間を準備に使うのは1時間半くらいまでにして、その後、すぐに文章作成などに使うようにしています。確かにパフォーマンスいいです!おまけに、朝の時間に重たい仕事が片付いて、あとは心に余裕を持って仕事を流していけます。
時間に集中力という軸を掛け算して自分の1日を組み立て直すことを、オススメします。