ハワイの現状 2018年10月〜11月 ハワイ旅行記(オアフ島)【番外編】

2日目の過ごし方をまとめている途中だが、ハワイの現状がどのようであったか、旅行者目線で記事にする。
物価が上がっていたり、トランプ政権になった政治的な影響もあり、これまでと違うなぁと感じるところがいくつかあった。
おそらくこれから行かれる方の参考になると思うので、番外編ということで、先にまとめたい。

物価が上がり、ローカルの生活にも影響が

ハワイはもともと物価が高い。
感覚的には、日本の東京都心くらいの物価を思い浮かべていただければいいと思う。
それが、今回の旅で、東京よりも高いと感じるくらいになっていた。

大規模な再開発の真っただ中で、次々と高層マンションを建設中。
空港からアラモアナ地区まで伸びるモノレールも建設中。
このような状況なので、オアフ島だけ税金がわずかに増税(ハワイの州税は約4.166%だが、オアフ島だけ約4.712%)されており、なんだかんだと物価も高くなっている。

旅行者目当てのお店はもともと値段設定は高めだが、生活圏ではどうなっているだろうか。
B級グルメやローカルのレストランに行ってみると、こちらも以前より高くなったような気がした。
朝ごはんやランチを10ドル以下で食べるのはなかなか至難の技だ。
安いお店でも普通に食べると10数ドル、チップを入れたら15〜20ドルくらいになってしまう。
日本なら、東京都心でも1000円以下で食べられるところはたくさんある。
やはり日本の外食産業は優秀である。

シェラトングループの従業員のデモ

全体的に物価が上がっていると感じるのは、もはや気のせいではないと思う出来事があった。

飛行機から降りて、シャトルバスに乗るまでの間、メッセージを書いたティッシュを配られた。なにやら、どこかでストライキっぽいことが行われているのは理解した。が、自分には無関係だと思っていた。

ワイキキまで来ると、シェラトン系列のホテルの前で、どんちゃん騒ぎのデモが行われているではないか。
プラカードを掲げ、太鼓を叩き、楽器を吹いたりして、大声で叫んでいる。
観光客としては、観光気分が半減するし、なんとなく落ち着かない。

このデモはなんと今年の6月くらいから始まってずっと続いているという。
時給75セントUPを訴えているらしい。
この運動により、シェラトン系列のホテルでは、毎日のベッドメイキングがされないらしい。
プールやレストランがクローズになっているところもあるとのこと。
のんびりバカンスにやって来ているのに、タオル交換やベッドメイキングがされないホテルの滞在は、たまったものではない。

シェラトン系列というと、ワイキキビーチ沿いだけでも、シェラトンモアナサーフライダー、シェラトンワイキキ、ロイヤルハワイアンと有名ホテルのほとんどを占める。
これだけのホテルがちゃんと稼働しないとなれば、ハワイの観光産業にとってもダメージはあると思うのだが、雇用者側も労働者側も意地になって長期化しているらしい。

ハワイのシェラトン系列のホテルは国際興業という日本の会社と提携して運営されている。
ホテルの運営は、所有者、運営者、委託者、ブランドなど多くが関係し、割とややこしい。
そのため、問題の本質はよくわからないが、このような状態が長引くのは、雇用主・就業者の双方、そして観光客にとってもよろしくない状況だ。

個人的には、今回アウトリガーに滞在して、本当によかったと思った。
街を歩いていて騒がしいデモに会うことはあったが、私たちの旅程への影響はなかった。
5月にハワイに来た時はロイヤルハワイアンに滞在していたが、その時もまだ何もなかった。
ちょうど帰国後にデモが始まったのだから、時期的にラッキーだった。

これからハワイへ行かれる方は、ホテルを決める前に、デモの状況を調べることを強くおすすめする。

20年くらいに渡り定期的にハワイを訪れているが、こんなことは初めて。
背景にあるのは、物価の上昇ではないかと思う。
現地の人に話を聞いても、物価が上がって大変、という話をよく聞いた。
物価の上昇という難しい問題が根本原因かもしれないが、観光客としては安心して滞在できるよう早期解決を願う。

ホームレスが増加した街並み

物価の上昇とホテルのストライキ・デモに加えて、これまでよりもホームレスが増えたように感じた。
もともとハワイにホームレスはいたけれど、街を歩いていてそう頻繁に会うことはなかった。
今回の旅では街中でしょっちゅう目にした。明らかに人数が増えている。

ハワイは年中あたたかいし、都会でレストランも多いので食べ残しのゴミも多い。
ビーチ沿いには無料のシャワーもたくさんある。
ホームレスが生きていくにはとても良い環境だ。
しかし、観光地なので、なるべくそういった風景を見ることないようにそれなりに整備されてきただろう。
それなのに、今回の滞在でここまで頻繁に浮浪者を見かけるのはどういうわけか。

現地の人の話によると、アメリカの他の州からも多くのホームレスがハワイへ渡ってきているらしい。
アメリカ本土では寒い地域のホームレスの凍死問題があり、ハワイへホームレスを送るのを推奨しているとか(本当なのかな?)。

そして、ハワイは物価が高いのに低賃金で、いくつも仕事を掛け持ちしないと暮らせない状況になっている。(これがデモの大きな要因)

多くのホームレスが自然発生していることに加え、本土からやって来るホームレス問題。
一気に街にホームレスが増えたように感じるのはこういうことだったのだ。

エコバックを必ず持参しよう

ハワイへ来ると、1日に1回くらいはABCストア(コンビニみたいなお店)を訪れる。
水などの飲み物や日焼け止めなどの日用品を買ったり、帰国前にはお土産を買ったりする。

いつものようにお店に寄って買物すると、レジ袋まで買うことになりびっくり。
これまでは買った商品を無料でレジ袋に入れてくれていたが、レジ袋自体にお金がかかるようになっていた。

ハワイのレジ袋の規制は以前からゆるやかに始まっており、ビニール袋が紙袋に変更になったり、という変化はあった。
2018年7月からは、さらに法律が強化され、再利用できないレジ袋は禁止され、再利用できる厚手のレジ袋も購入しなければならないことになったらしい。

そのため、ABCストアはじめ、全ての店舗で何かを買えば、レジ袋も買わなければならなくなった。
今回の滞在中、たまたま日本からエコバックを持って来ていたので、外出時には必ず持ち歩くようにして、極力レジ袋を買わなくて済むようにした。

大量消費時代の観光のあり方が見直され、環境に優しい法律制定はいいことだと思う。
これからはハワイ滞在には必ずエコバックが必要なのでお忘れなく。

変わりゆくハワイ

余談だが、2021年から日焼け止めも禁止になる。この背景にはサンゴ礁の白化現象があり、サンゴ礁に有害な化学物質を含んでいない日焼け止めならOK。
ノンケミカルの日焼け止めが流行りそうだ。

これまで書いてきたように、世界屈指の観光地ハワイは、新たな岐路に立たされているような気がする。
個人的には、古き良き時代のハワイをできるだけ長く楽しみたいが、環境の変化を止めることはできない。
去年行った時にはこうだったのに、、、ということが通じない。
いつ行っても変わらないハワイの風景をどれだけ見つけられるか。
なんとなく寂しくなってしまうのだけれど、これまで楽しませてくれたハワイに感謝しつつ、新しい良さをたくさん発見できればいいなと思う。

この記事を書いた人

tomoko3

現代のエビデンス社会では認められていない本物の「自然の理」を実践中。
それは、水や光に学ぶことであり、なんにでも応用できる。
室内水光栽培士/結界士