流行りのピェンロー鍋が異次元の美味しさだった

冬は栄養バランスがとりやすく体があたたまる鍋料理をよく作る。
新年が明け、おせち料理に飽きた頃、なんとなく体にも良さそうなので、ピェンロー鍋に挑戦してみることに。

鍋料理は無限にあるが、定番になるレシピは意外に少ない

うちの鍋料理の定番はキムチ鍋と鳥つくね中華鍋。
二軍は和風の寄せ鍋や水炊き、たまにすき焼きというレパートリー。
調味料で様々な変化をつけ具材を工夫すれば、いろんな出汁が出て美味しいけど、結局似たり寄ったりの味になる気がする。
たくさん色を入れて混ぜすぎた絵の具みたいなものだ。
新しくレパートリーに加わるような美味しい鍋にはなかなか出会わない。

1度つくっただけで”うちの定番”となったピェンロー鍋とは?

それが、新年早々、これは!と予想外の美味しい鍋を開拓してしまった。
寄せ鍋が「混ぜたらしまい」的な旨味の相乗効果であるならば、それとは真逆の「具材の1つ1つが前面に出てくる」洗練されたピェンロー鍋。
鳥モモ肉と豚バラのダブル使いに白菜と干し椎茸と春雨。
干し椎茸の戻し汁と胡麻油が味の決め手で、食べる時に各自塩と一味で調味する。
いつもの鍋が足し算の旨さなら、ピェンロー鍋は引き算の美味しさというわけ。
選ばれし素材が各々のポテンシャルを実力以上に発揮していて、夢中で食べた。

つくる時の注意とレシピ

ピェンロー鍋を検索すると、鍋の解説やたくさんのレシピが出てくる。
妹尾河童さんに紹介されたことで市民権を得たようだが、色味というか画像が地味なので、他の鍋とそんなに変わらないだろうと思ってしまう。
そして、気になったのは、「まずいレシピでつくってない?」という記事。
どうやら、レシピによっては美味しく作れないようで、しかもレシピに忠実につくるようにという趣旨の書き込みがあった。

実際につくる際、「余り物の豆腐も入れようかな?」とか雑念が浮かんだのだが、ちょっとしたことで味が変わってしまっては勿体無いので、細心の注意をはらってレシピに忠実につくることにした。まずは本来のピェンロー鍋の味を確かめないといけない。
ちなみに私はこちらのサイトを参考にした。

サイトがなくなると悲しいので、以下につくりかたをまとめておこう。

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材料(5人分)
白菜…1株
干し椎茸…50g
鶏もも肉…500g
春雨…1袋
胡麻油…適宜

つけダレ
塩、一味唐辛子…各適宜

①大きめの鍋に水を入れ、干し椎茸を一晩つけて、だしをとる。
②汁を絞りながら干し椎茸を取り出し、食べやすい大きさに切る。水を足した鍋を強火にかけ、椎茸を投入。
③白菜を縦半分に切り、5cm程度の幅でザク切りにして、白菜の下半分の堅いところから先に鍋に入れておく。
④豚バラ肉を6〜7cm幅に、鶏もも肉は一口大に切る。
⑤鍋が沸騰してきたら、肉ほぐしながら入れ、胡麻油を1周半、”の”の時にかけ回す。
⑥残りの白菜を山盛りに入れ、ギューっと押さえるようにして蓋をする。(汁が足りなければ湯を足すが、白菜から水分が出るので、ひたひたである必要はない。)
⑦蓋をしたまま、弱火で白菜がくたくたに柔らかくなるまで待つ。その間、大体40分。最後に戻しておいた春雨を入れ、ひと煮立ちしたら出来上がり。
⑧食べる直前に、もう一度胡麻油をタラリ。胡麻油以外の味つけをしないのが元祖・ピェンローのつくり方。

【食べ方のルール】

①各自が自分の腕の中に、少し多めの塩と、好みで一味唐辛子を入れる。
②鍋の汁をすくい入れて塩を溶く。
③汁に鍋の具を入れて食べる。

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結果、はなまるの美味しさだったので、ピェンロー鍋に挑戦する場合は、自分が信頼できそうなサイトのレシピに沿ってつくろう。
注意することは、新鮮でちゃんとした素材を用意し、必要な材料は減らしたり増やしたりせず分量を守り、勝手にアレンジしないこと。
鍋料理はアバウトでゆるいものなので、目分量とか、余ってるものを投入とか、豚バラが基本だけどコマ切れで代用しよ、とかそういう勝手なアレンジをしがちだけど、一切排除しよう。
1回目は守破離の守を肝に命じ、つくることをオススメする。

一味の底力を感じることができる鍋

食べると七味でなく一味で味を調味することにも納得した。
7つもの要素だと味が複雑になって多すぎると思った。ダイレクトに1つの辛味が刺激する方が合う。
飽きるかと思いきや、このすっきりした味の深みにハマり、いくらでも食べられるように感じた。
次回以降は、塩の種類を増やしたり、一味もいろんな銘柄を集めて楽しもうかなと思う。
なかなか増えない我が家の鍋レシピに、他の鍋とは一線を画す新定番が加わった。
小さな幸せだけど、簡単で美味しいレシピに出会うことはなんとも嬉しい。

この記事を書いた人

tomoko3

現代のエビデンス社会では認められていない本物の「自然の理」を実践中。
それは、水や光に学ぶことであり、なんにでも応用できる。
室内水光栽培士/結界士