まるごと水光栽培の島、屋久島。

10万円あれば迷わず海外旅行してきた私が、今回屋久島を訪れたのは、島まるごと水光栽培のようなものだから。

水光栽培と向き合う上で、行って確かめておきたかった。水光栽培の可能性と偉大さを。

それは、想定以上の力強さと、深く静かな優しい振動で迎えてくれた。大地の脈動を全身で感じ、数万年からなる自然の営みに触れた。

海岸の下を流れる川のちょろちょろという音を寝転がって、耳を澄ませ、聴く。

岩を抱え込んで巻きこむように育った巨木に挨拶する。

川の流域を滝と共に歩む。上流から海に流れ出るまでをたどる。

堆積岩に花崗岩が爪楊枝のように貫入してできた屋久島。この堆積岩と花崗岩の接点は、熱変成してホルンフェルスというとても硬い地質となっている。このような成り立ちをしており、島全体の土は表面に1メートルほどしかない。

それなのに世界遺産になるほどの豊かな自然を有している。

苔がむし、数千年の樹齢をほこる杉をはじめとする木々が育つのはなぜか。

岩盤の上で水をどのように蓄え、あれほど豊かな緑になるのか。

自然の長い年月の営みによって、保水する仕組みができ、岩盤が振動を与え、水と大地の巧妙な循環がそこにあった。そう、これが私の目指す水光栽培。数万年もの時が実践してきた、不変の法則を活かす。

頭で理解するだけでなく体験する。それはじんわりと体にしみこんできて、右脳と左脳の統合ができた。

都会で暮らそうと、どんなに暮らしが便利になっても、自然の法則は変わらない。

人間目線ではなく、水や大地の目線で考え感じる時間だった。

この世の主は水である。

この記事を書いた人

tomoko3

現代のエビデンス社会では認められていない本物の「自然の理」を実践中。
それは、水や光に学ぶことであり、なんにでも応用できる。
室内水光栽培士/結界士